論文: 2022年3月修了(大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了)
題目: 入出力データを用いた多目的スケジューリング問題の重み係数推定
著者: 浅沼 倖平

概要: 現代社会における生産管理の効率性と柔軟性を向上させるために現場の熟練者に代わってスケジュールを自動生成するための最適化システムの構築が求められている. これをよ
り迅速に達成するためには熟練者の意図や評価基準ごとの重要度を定量的に測り, 最適化問題における目的関数の重み係数を適切に推定することが必要である. 本研究では既存の
スケジュールの入出力データから目的関数の重み係数を推定する手法として, 機械学習と逆最適化による二つの手法を提案する. 最大完了時間とセットアップコスト和を有する多
目的並列機械スケジューリング問題を対象として, 二つの提案手法の有効性を検証する.機械学習モデルにはランダムフォレストを用いて, 逆最適化手法との性能を比較検証する.また, 入出力データによって得られる代理モデルを導入した逆最適化について通常の逆最適化との比較を行い, 提案手法の有効性を検証する.