西グループの研究テーマ( ブログ )

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サプライチェーンマネジメント

多くの産業では,異業種間においても複数企業間の連携により経営の効率化が行われています。顧客満足度向上や在庫削減,コスト削減を目的として,資材調達から生産,販売,物流の統合による効率化が求められています。サプライチェーンマネジメントとは,資材調達計画,生産計画,輸送計画,販売計画などの複数部門の業務プロセスを統合的に管理することによって収益の最大化を図ることです。企業や工場などの組織を一つのビジネスユニットと捉えると, サプライチェーンにおける主な課題は長期的経営に関する意思決定(戦略レベル)から, 中期計画(戦術レベル), 週または時間単位の計画(作業レベル)で実行されるタイムスケールの異なる生産計画をいかにして統合するかにあると言えます。本研究室では, 複数企業間の生産計画の調整や不確実需要下における在庫管理,収益管理と生産計画の統合,物流計画と生産計画の統合, 生産計画を反映した企業間契約の決定, マルチエージェントシステムによる企業間連携支援などの課題に取り組んでいます。

 キーワード: 企業経営,ビジネスマネージメント,収益管理,経済,プランニング,契約決定,ロジスティックス,物流,ゲーム理論,統合最適化

ケジューリング

スケジューリングとは, 複数の仕事が与えられたとき, 技術的順序や資源制約を満たし, 評価関数を最適とする仕事の処理順と開始時刻を決定する問題です。時間割作成や勤務計画の作成などもスケジューリングです。これらのスケジューリング問題の表現の仕方,効率的な解法などについて研究しています。また,公共交通におけるスケジューリングや国際輸送スケジューリング,半導体工場のスケジューリングなどの生産システムや搬送システムのスケジューリングを行っています。

 キーワード: 公共交通,鉄道,航空機,船舶,半導体工場,時間割作成,勤務スケジューリング,人間系,生産スケジューリング,リアルタイムスケジューリング

ロボティクス

 半導体工場やコンテナーターミナル,病院などではものの搬送に複数の自律無人ビークル(AGV)が利用されます。また,工場では,ものを在庫として保持するための自動倉庫(Automated Storage and Retrieval System)やトラック輸送基地であるクロスドック(Cross-docking)が用いられています。本研究では,これらをシステムと捉え,最も効率の良い運用方法や設計方法について研究しています。また,生産システムと搬送システムを統合的に管理し,最適化を行う枠組みについても検討しています。

 キーワード: マテリアルハンドリングシステム,物流,自律無人搬送車,自動倉庫,病院内搬送システム,エレベータ,オートメーション

複数台移動ロボットの経路計画

 マルチロボットシステムの衝突回避,モーションプランニング,デッドロック回避に関する研究を行っています。デッドロックとは,2つ以上の仕事が互いに共有資源の処理終了を待ち,結果として処理が停止する状況です。これらは,コンピュータやロボットだけでなく,生産システムは社会システムにおいても生じうる解決すべき重要な課題の一つです。われわれのグループでは,並列分散処理によって,個々の要素に知能を持たせ,個々のシステムが独自に判断してデッドロックを解決するための方法論について研究しています。

 キーワード: ロボティックス,モーションプランニング,経路計画,自律分散,知能化,協調動作計画

離散事象システムの最適化

状態が離散的に変化するシステムのモデルを離散事象システムと呼びます。離散事象システムを記述するためのモデルとしてペトリネットやオートマトンがあります。これらの離散事象システムでモデル化されるシステムのスケジューリング問題に対する汎用解法に関する研究を行っています。

 キーワード: 計算機科学,形式言語,言語理論,離散情報処理,オートマトン,ペトリネット,計算機,シミュレーション